この記事の結論
- 補助金は「返済不要だから非課税」とは限りません。収入として扱う時期や所得の区分を確認します。
- 支払ったお金も、すべてをその年の経費にするとは限りません。設備などは別の処理になる場合があります。
- 補助金の通知、取引の書類、入金記録をそろえ、収入・支出・消費税を分けて確認します。
まず、3つの話を分ける
混同しやすいのは、補助金を受け取ること、業者へ費用を払うこと、消費税の申告です。 補助金が入ったから、その分を売上から引いて終わり、という処理にはしません。 それぞれの資料をそろえて確認します。

1. 補助金を、いつの収入にするか
持続化補助金の第20回の公募要領(=募集のルールをまとめた公式資料)では、額の確定を受けた事業年度の収益として計上するとされています。 入金日が翌期になった場合も、入金した年だけで判断しないようにします。 法人と個人事業主、補助の対象や目的によって、税務上の扱いを確認します。
2. 支出を、経費にするか資産にするか
広告などの支出と、何年も使う機械の購入では処理が異なる場合があります。 設備などを数年に分けて費用にすることを、減価償却(=使用期間に応じて少しずつ経費にする処理)といいます。 「補助金をもらった年に、機械代も全部経費になる」とは考えず、支出の中身を確認します。
3. 設備には、圧縮記帳などの制度が関係する場合がある
圧縮記帳(=一定の要件で資産の帳簿額などを調整し、課税の時期を繰り延べる仕組み)が使える場合があります。 個人の国庫補助金等の総収入金額不算入にも、固定資産の取得・改良などの要件と申告手続きがあります。 税金が永久に免除される仕組みではなく、将来の減価償却などにも影響します。 広告費などの支出へ、設備と同じ考え方をそのまま当てはめないようにします。 個人の制度の要件は国税庁の案内 ↗で確認できます。
4. 補助金を受け取ることと、消費税を分ける
国や自治体の補助金は、一般に商品やサービスの対価ではないため、受け取り自体は消費税の課税対象になりません。 これは、法人税・所得税も非課税という意味ではありません。 また、対象経費へ消費税を含めたか、どの申告方法かなどによって、事務局への報告・返還の確認が必要です。 「課税事業者なら全員返す」と一律に決めないようにします。 受取自体の扱いは国税庁の消費税の案内 ↗を確認できます。
相談に持っていく資料
- 交付決定(=対象経費の実施条件を認める正式な通知)と、額の確定の通知。
- 実績報告(=使ったお金と実施内容の報告)の控え。
- 請求書、領収書、振込の控え、買った設備の内容が分かる資料。
- 補助金が入金された日と金額、消費税を含めて申請したかが分かる資料。
これを税理士などへ渡し、「どの年度の収入か」「支出は経費か資産か」「申告・報告の手続きは何か」を確認します。
次にすること
通知と取引記録を一つにまとめ、決算の前に確認します。 採択後の手順と一緒に、報告・請求・入金の予定も整理してください。
よくある質問
補助金は非課税ですか
税目と補助金の内容を分けて確認します。消費税の課税対象にならなくても、法人税・所得税の計算へ入る場合があります。
入金の年に収入を計上すればよいですか
入金日だけでは決めません。持続化補助金では額の確定通知の年度も確認し、適用される会計・税務の扱いに従います。
圧縮記帳は必ず使った方がよいですか
適用できる条件と、将来への影響を確認して判断します。必要な申告手続きを含め、専門家へ相談してください。