この記事の結論

  • 計画は「何に困っているか → 何をするか → どう変わったかを測る」の順に考えます。
  • 同じ業種でも課題は違います。以下の架空の例を、自社の記録と実情へ置き換えます。
  • 欄ごとの文章例が必要な場合は、7業種の計画書の例を見てください。

例の読み方

「チラシを作る」だけでは、どの仕事をどう良くするかが伝わりません。 以下の図は、焼き菓子店の架空の例です。商品を案内した後に、受注まで確かめる流れにしています。

焼き菓子店の例:困りごとから、成果の確認まで
  1. 困りごと

    贈答用の問い合わせはあるが、商品や注文方法を毎回説明している。

  2. 今回の取組

    贈答商品の案内を作り、近隣の会社へ配布。注文の受け方も決める。

  3. 確認する数字

    問い合わせ、見積、受注を月ごとに記録し、配布前後を比べる。

架空の例です。「作るもの」だけでなく、使い方と確かめ方までつなげます。

費用の区分は、持続化補助金の第20回を参考にしています。 品名だけで対象と決めず、実際の用途と募集要領を確認してください。

飲食

困りごと

平日は持ち帰り商品の注文が少ない。来店客に聞くと、持ち帰りができることを知らない人がいた。

取組

持ち帰りメニューと受け取り時間を決め、近隣の会社へチラシで案内する。注文を受ける担当も決める。

費用の見方

チラシの制作・配布は広報費として検討する。普段の食材の仕入れは分けて考える。

根拠

曜日別の売上、持ち帰りの注文記録、来店客への聞き取り、1日に作れる数を確認する。

効果の確かめ方

チラシ配布前後の持ち帰り注文数と粗利(=売上から商品の原価を引いた利益)を比べる。忙しさだけでなく、利益が増えたかも見る。

焼き菓子店の店主が、商品と案内の見本を前に計画を考えている
焼き菓子店の架空の例。商品・届けたい相手・伝え方を具体的に考えます。

美容

困りごと

新しいメニューはあるが、予約客は常連に偏っている。初めての人には、内容や所要時間が伝わっていない。

取組

どんな悩みに対応するか、料金・時間・相談方法を整理し、ホームページと店頭の案内を直す。

費用の見方

ホームページの改修はウェブサイト関連費、紙の案内は広報費として整理する。

根拠

問い合わせの内容、予約経路、施術時間、スタッフの対応できる人数を確認する。

効果の確かめ方

新規の問い合わせ件数だけでなく、予約になった件数と再来店を記録する。予約を増やしても無理なく対応できるかを見る。

小売

困りごと

商品はそろっているが、贈り物を探す人に選び方を説明できていない。同じ質問を何度も受ける。

取組

用途・予算別の選び方をPOPや商品案内へまとめ、接客で同じ説明ができるようにする。

費用の見方

POPや商品案内の制作は広報費として検討する。販売商品の仕入れ代は対象外として分ける。

根拠

商品別の売上、よく聞かれる質問、客単価、在庫と発送の条件を整理する。

効果の確かめ方

案内した商品の販売数と利益を比べる。単に値引きで売上が増えていないかも確かめる。

製造

困りごと

取引先が数社に集中している。新しい会社には、得意な加工や対応できる数量が伝わっていない。

取組

加工できる素材・精度・納期を資料にまとめ、取引したい業種の展示会で紹介する。

費用の見方

資料は広報費、展示会は展示会等出展費として検討する。試作は新商品開発に該当するか、用途から確認する。

根拠

過去の加工実績、検査記録、設備の空き時間、対応可能な最小・最大数量を集める。

効果の確かめ方

名刺交換、見積依頼、試作依頼、受注を分けて記録する。名刺の数をそのまま受注件数としない。

建設

困りごと

紹介での受注が中心で、初めての依頼主には施工できる内容と対応地域が分かりにくい。

取組

許可を得た施工事例と対応範囲を掲載し、問い合わせから現地調査・見積までの流れを案内する。

費用の見方

ホームページはウェブサイト関連費として検討する。受注した工事そのものの材料費や原価は分ける。

根拠

資格・許可、掲載できる施工写真、問い合わせの記録、協力会社を含む施工体制を確認する。

効果の確かめ方

問い合わせ、現地調査、見積、成約を順に記録する。成約数の目標は、実際に施工できる件数と合わせる。

宿泊

困りごと

平日の予約が少ない。仕事で滞在したい人に、設備や連泊時の利用方法を十分に案内できていない。

取組

実際に提供できる仕事用スペースやサービスを整理し、写真と説明を予約ページへ掲載する。

費用の見方

予約ページの改修はウェブサイト関連費として検討する。施設の許可・届出に応じた必要書類も確認する。

根拠

曜日別の予約、予約経路、宿泊目的、清掃や受付にかける時間を確認する。

効果の確かめ方

平日の稼働率(=販売できる部屋のうち、実際に使われた割合)と利益を比べる。繁忙期の数字だけで年間の目標を作らない。

教室・サービス

困りごと

案内が「どなたでも歓迎」になっており、初めての人が自分向けの教室か判断できない。

取組

対象者・内容・日程・料金を具体的に示し、体験から申込みまでの手順をそろえる。

費用の見方

紙の案内は広報費として検討する。講師の人件費や普段の教室の運営費とは分ける。

根拠

相談内容、体験参加、入会・継続の記録、講師と会場の空き時間を確認する。

効果の確かめ方

問い合わせ、体験、申込み、継続を分けて見る。定員を増やしたときも、指導の質を保てるか確認する。

次にすること

近い業種の例を一つ選び、「自分の店なら何が違うか」を書き足します。 いまの数字は記録から、将来の数字は目標として分けます。 様式2・様式3(=持続化補助金の計画・経費の入力項目)へ整理するときは、計画書の書き方も参考にしてください。

よくある質問

自分の業種がありません

業種名より、困りごとが近い例を選びます。実際の商品・顧客・作業に置き換えて使ってください。

例文をそのまま使えますか

架空の例なので、そのまま提出はできません。自社の事実と記録で説明できる内容へ直します。

費用の例に書いてあるものは、必ず対象ですか

必ずではありません。今回の取組との関係、使い道、時期などを募集要領で確認します。