この記事の結論
- 対象条件は、業種・従業員数・事業の形・過去の採択の順に確かめます。
- 第20回では、商業・サービス業は従業員5人以下、宿泊・娯楽業と製造業その他は20人以下です。
- パートやアルバイトは勤務時間だけで除かず、雇用契約で数えます。迷う人は窓口に聞きます。
対象かどうかは、何を順に見ればいいですか
| 順番 | 確かめること | 見る資料 |
|---|---|---|
| 1 | 業種(実際にしている仕事) | 売上の内訳 |
| 2 | 常時使用する従業員の数 | 雇用契約書、賃金台帳 |
| 3 | 事業の形(法人・個人、業種の除外) | 登記、開業届 |
| 4 | 開業しているか | 開業届、直近の申告 |
| 5 | 過去の採択と報告の状況 | 過去の採択通知、報告の控え |
| 6 | 今回の取組が販路開拓か | 計画のメモ |

1. 業種は、実際にしている仕事で決める
会社の名前や登記の目的ではなく、実際に何で売上を得ているかで考えます。
| 業種区分 | 常時使用する従業員 | 例 |
|---|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) | 5人以下 | 飲食店、小売店、美容室、学習塾、士業 |
| 宿泊業・娯楽業 | 20人以下 | 旅館、民宿、ゲストハウス、カラオケ |
| 製造業その他 | 20人以下 | 製造、建設、運送、農業(法人) |
飲食店と製造(製菓の卸)を両方している店のように、複数の仕事がある場合は、売上の大きい方で考えます。 迷う場合は、各仕事の内容と売上の割合を窓口に伝えます。
2. 従業員は、雇用契約で数える
数えない人
- 会社の役員(従業員を兼ねる役員を除く)。
- 個人事業主本人と、同居の親族従業員。
- 育児・介護で休業中の人(公募要領の定義で確かめる)。
数える人
公募要領(=募集のルールをまとめた公式資料)では「解雇の予告を必要とする者」を基準にしています。 2か月を超えて雇用され、週の勤務時間が所定の基準を満たすパートやアルバイトは数えることがあります。 「正社員の3/4未満の時間だから除く」と一律に外す数え方はしません。
架空の例
美容室で、店主、スタイリスト2人(正社員)、受付のパート2人(週20時間・1年契約)の場合を考えます。 店主は数えません。正社員2人は数えます。パート2人は契約の内容によって数えることがあります。 数えると4人、数えなくても2人で、どちらでも商業・サービス業の5人以下に収まります。 一方、正社員4人とパート2人なら、パートの扱いで5人以下かどうかが変わります。この場合は窓口に確かめます。
3. 事業の形と、対象外の区分を確かめる
| 形 | 対象 | 注意 |
|---|---|---|
| 株式会社・合同会社など | 対象になり得る | 資本金の条件は無いが、大企業の子会社は対象外 |
| 個人事業主 | 対象になり得る | 開業届と直近の確定申告書が要る |
| 医師・歯科医師・助産師 | 対象外 | |
| 一般社団法人・財団法人・医療法人・NPO法人 | 対象外(一部の条件を除く) | 公募要領で確かめる |
| 任意団体・組合 | 対象外 | 協同組合などは別の条件 |
商工業者であることが前提です。個人の農業(法人でない農家)は、商工業者に当たるかを窓口に確かめます。
4. 開業しているかを確かめる
通常枠では、申請の時点で開業していることが条件です。 開業届を出していても、開業日が将来なら対象外です。 開業から日が浅く決算書が無い場合は、開業届と月ごとの売上の記録で説明します。 創業1年以内なら、上限200万円の創業型も候補です。創業型の準備で条件を見ます。
5. 過去に採択されたことがある場合
| 状況 | 確かめること |
|---|---|
| 過去に採択され、実績報告まで終えた | 事業効果報告(=終了1年後の状況報告)を出したか |
| 過去に採択され、まだ事業の途中 | 同じ内容での重複申請になっていないか |
| 過去に採択を辞退した | 回数と時期を窓口に伝える |
過去の採択者には、審査で減点される規定があります。前回と今回の違いを計画に書きます。 実績報告(=使ったお金と実施内容の報告)を出していない場合は、申請できないことがあります。
6. 今回の取組が販路開拓かを確かめる
持続化補助金は、販路開拓(=新しい販売先や顧客を広げる取組)と、それに伴う業務効率化を支援します。
| 取組 | 対象になりやすい | 対象になりにくい |
|---|---|---|
| チラシ | 新しい客層に向けた商品案内 | 既存客への値引きクーポンだけ |
| 設備 | 新商品を作るための機械 | 古い機械の単純な買い替え |
| 改装 | 持ち帰り窓口を新設する | 内装の修繕だけ |
| サイト | 通販や予約を受ける機能 | 会社案内だけのページ(単独申請は不可) |
買いたいものから考えず、「誰に、何を、どう届けるか」から考えます。
窓口へ相談するときに用意すること
- 事業所の住所(担当の商工会・商工会議所が決まる)。
- 実際の仕事の内容と、売上の内訳。
- 従業員の人数と雇用の形(正社員・パート・家族)。
- 過去の補助金の採択と報告の状況。
- 今回やりたいことの3行メモ。
2タップ診断は候補を知る入口です。細かな条件は公募要領と窓口で確かめます。
業種で迷いやすい例
| 事業 | 考え方 |
|---|---|
| 飲食店が焼き菓子を卸している | 売上の大きい方。飲食が主なら商業・サービス業(5人以下) |
| 美容室とネイルサロンを併設 | どちらもサービス業なので5人以下 |
| 建設業の一人親方 | 製造業その他(20人以下)。商工業者として扱われる |
| 民宿と釣り船 | 宿泊業(20人以下)が主なら宿泊・娯楽業 |
| 法人化した農家(農産物の加工・直売) | 製造業その他として扱われることがある。窓口に確かめる |
| 個人の農家(加工なし) | 商工業者に当たらないことがある。窓口に確かめる |
この記事で使った言葉
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 常時使用する従業員 | 雇用契約で継続して雇っている従業員。役員・同居親族・本人は含まない |
| 公募要領 | 募集のルールをまとめた公式資料 |
| 販路開拓 | 新しい販売先や顧客を広げる取組 |
| 実績報告 | 使ったお金と実施内容の報告 |
| 事業効果報告 | 終了1年後の状況報告 |
よくある質問
個人事業主は申請できますか
対象になり得ます。商工業者であること、開業していること、業種と従業員数の条件を確かめます。
パートだけの店では、従業員数はゼロですか
ゼロとは限りません。雇用契約の内容によっては数えます。契約書と勤務の実態を窓口に見せて確かめます。
従業員が6人の飲食店は対象外ですか
商業・サービス業は5人以下が条件なので、6人なら対象外です。ただし役員や同居親族を除いた数で数えます。
開業したばかりで決算書がありません
開業届と、月ごとの売上の記録で説明します。創業1年以内なら創業型も候補になります。
診断の結果だけで対象と決めてよいですか
診断は2つの回答による目安です。公式の対象条件、過去の利用状況、今回の費用まで確かめてください。